2015年9月

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2015年9月の読書メーター
読んだ本の数:14冊
読んだページ数:3762ページ
ナイス数:48ナイス

ネットで「つながる」ことの耐えられない軽さネットで「つながる」ことの耐えられない軽さ感想
「ネットことば」を説明する序盤、英語化やSNSについて語る終盤は、共感するところが多く面白かった。しかし、結論の「個」「つながり」というくだりには理解が追いつかず、自分も読むことができない人々の一人なのだと改めて感じた。ネット断ちの難しさは、まさに「つながり」であるがために、勝手に離れられない点にあると思う。読書をやめても直接他人に迷惑はかけないが、EメールやSNSには大勢の相手がいるため、使用をやめれば支障を来し易い。不安に感じていても、完全に関係を絶つことは不可能なのがネットことばの恐ろしさである。
読了日:9月1日 著者:藤原智美
脳に悪い7つの習慣 (幻冬舎新書 は 5-1)脳に悪い7つの習慣 (幻冬舎新書 は 5-1)感想
好きな先生の授業は面白い。それが脳科学的に説明されていて、なるほど納得。重要なのは、脳のパフォーマンスは感情と密接に関係している、ということである。「気の持ちよう」と言えばまるで根性論のように聞こえるが、まさに気の持ちようで、脳の働きを飛躍的に上昇させることができる。始める前から「嫌い」「無理」「興味ない」と決めつける癖をやめることが、私の最重要課題だと感じた。
読了日:9月1日 著者:林成之
創価学会と平和主義 (朝日新書)創価学会と平和主義 (朝日新書)感想
インターホンを挟んでしか関わったことがなく、直接迷惑を被った経験もない。それにも関わらず、創価学会と聞くと眉間にシワが寄る。何も知らず、知りたいと思う機会もない。私は確かに思考停止の状態だった。本書はそれを解きほぐし、思考を始める手伝いをしてくれる。しかし、本書に述べられていることも一側面に過ぎないということを忘れてはならないと思う。創価学会に限らず、一冊読んで知った気になるのは、何も知らない以上の思考停止ではないだろうか。更に知ろうとし続ける必要がある。今回は読書メーターの感想欄からも多くを学んだ。
読了日:9月5日 著者:佐藤優
三浦綾子の世界―その人と作品三浦綾子の世界―その人と作品感想
全体的にまとまりのない印象があるものの、内容はどれも興味深かった。特に三浦綾子遠藤周作太宰治との比較が面白い。また、三浦作品のあらすじや引用が多いため、『積木の箱』『銃口』など、読んでみたい作品に出会うこともできた。「エロスの愛は、愛の名に値しない。」(33)という部分にだけは、言い過ぎではないかと違和感を感じる。
読了日:9月7日 著者:久保田暁一
光あるうちに―道ありき第3部 信仰入門編 (新潮文庫)光あるうちに―道ありき第3部 信仰入門編 (新潮文庫)感想
著者自身や知人の体験を中心に、現実的なトーンで書かれた信仰入門書。盲信的でない人がしばしば抱く疑問の多くが、本書を読むことで解消されると思う。人はどうせ死ぬのだからすべてが虚しいという考えに対する「食物は栄養となって、はじめて存在の意味があるのだが、どうせ便になるからと、便器の中に投げたのでは無意味である」という切り返しが非常に面白かった。
読了日:9月8日 著者:三浦綾子
古事記ゆる神様100図鑑古事記ゆる神様100図鑑感想
パラ見のつもりが案外時間をかけてじっくり読んでしまった。本書単体でも面白いが、実際に古事記やその解説書を紐解く傍に置いておけば、より一層楽しめると思う。
読了日:9月10日 著者:松尾たいこ
痴愚神礼讃 (中公クラシックス)痴愚神礼讃 (中公クラシックス)感想
痴愚神の恩恵によってこそ人間は幸福なのであり、痴愚でこそ人間なのだという、痴愚神自らの演説。一言で表せば「馬鹿万歳」。強烈な説得力があるため、読みながら自分が堕落させられていくのを感じた(笑)唯一の命綱は、言葉の端々からその博識を主張している、著者エラスムスその人だった。 立派とされる人々を皮肉るときに「ご連中は、第三天の高みに鎮座ましませるわけです。(略)他の人間どもを眺めて、これに憐れみをおかけくだされるのです」(156)など、くどい敬語表現がよく効いている。
読了日:9月11日 著者:エラスムス
全学連と全共闘 (平凡社新書)全学連と全共闘 (平凡社新書)感想
薄い本であるにも関わらず、一読に丸一日を要してぐったり。特に略語のオンパレードには苦労した。しかし寄り道のない淡々とした概説で、全体の大きな流れが分かったので、入門書として非常に良い選択をしたと思う。それにしても、当時を知らない人間にとってはまるでフィクションのようだ。
読了日:9月12日 著者:伴野準一
読むだけですっきりわかる日本史 (宝島社文庫)読むだけですっきりわかる日本史 (宝島社文庫)感想
旧石器時代から現代までを楽しく概観できるので、中高で習った日本史の復習だけでなく、より絞った学習への入口にもなりそうだ。丁寧な目次や重要語句の太字と索引、図など、整理するためのフォローが充実している。飛鳥〜江戸が特に面白かった。独特の文体と、明治以降、著者の意見が目立つ点は少し苦手。『日本地理』も読もうと思う。
読了日:9月14日 著者:後藤武士
ハプスブルク夜話―古き良きウィーンハプスブルク夜話―古き良きウィーン感想
フランツ・ヨーゼフや皇太子の話を読み、一般的な参考書と文学だけで作り上げてきた人物のイメージを崩された気がする。フロイトがチャウチャウ犬を溺愛していたというエピソードをはじめとする「医学の夜話」が特に面白かった。
読了日:9月16日 著者:ゲオルクマルクス
暴露:スノーデンが私に託したファイル暴露:スノーデンが私に託したファイル感想
警戒心を抱いた個人がグーグルやスカイプ等特定のサービスの利用を控えたところで、情報化社会の中にあっては無駄な足掻きに等しい。出荷される通信機器を押収し、データを流すための機器を仕込んでから出荷している、というくだりには目眩がした。このようなことをやっているのが一介の悪徳組織ならまだしも、それを糾弾すべき政府自身の管轄だというのだから、輝かしい情報化社会は既に根本から腐っているのかも知れない。
読了日:9月21日 著者:グレン・グリーンウォルド
ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)感想
ひたすらに利益を追求し、そのためには手段を選ばないミツワ。「イズム」を重んじ、人を人として見ようと最後まで足掻き続けた青島。資本は前者を愛するかのように見えるが、必ずしもそうではなく、それらを超越する人間同士の繋がりがある。それは二社の経営方針にも、二野球部の戦い方にも、役員や監督の個性にも現れ、本書のテーマとして描かれているように思う。以前観たドラマ版との差異は多かったが、笹井専務が青島と対になる「老人」とされているのには特に驚いた。
読了日:9月22日 著者:池井戸潤
方法叙説 (白水Uブックス)方法叙説 (白水Uブックス)感想
教科書的なデカルト概説で「方法的懐疑」を知った時には、あらゆるものを疑ってかかる態度から、デカルトは悲観的な考え方をする人物であるという印象を受けた。しかし実際に読んでみると、彼は全てを疑わなければならないことへの失望よりも、唯一信じられる「思う我」への信頼、自信の方を強く持っているように感じられ、デカルトのイメージは一転して明るいものになった。また、彼の信仰にも驚かされた。デカルトに関する誤解はまだ多い気がする。本書の翻訳があまり肌に合わなかったので、他の訳で改めて読んでみたい。
読了日:9月26日 著者:ルネ・デカルト
古代の歴史ロマン4 ハンムラビ法典—「目には目を歯には歯を」含む282条の世界最古の法典古代の歴史ロマン4 ハンムラビ法典—「目には目を歯には歯を」含む282条の世界最古の法典感想
法律の内容そのものよりも、このような古い文字が解読され日本語に訳されていることに改めて驚き、感動した。訳文自体に関して言えば、代名詞が何を示しているのか不明瞭なことがあり時折混乱した。
読了日:9月30日 著者:飯島紀

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