2015年5月

image


2015年5月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:2811ページ
ナイス数:30ナイス

小さなトロールと大きな洪水 (講談社文庫)小さなトロールと大きな洪水 (講談社文庫)感想
母は強し。ふわふわした天然系だと思っていたが、新しい住処や不在のパパを探して辛抱強く子供たちを引っ張っていくママは格好良かった。現在のムーミンとは随分雰囲気の違う挿絵も、見ているうちに可愛くなってくる(笑)
読了日:5月4日 著者:トーベ・ヤンソン
神学部とは何か (シリーズ神学への船出)神学部とは何か (シリーズ神学への船出)感想
日本でキリスト教がふるわない理由の一つとして、「キリスト教徒自身が教会を私的領域と考えてしまっている」ために「教会の人間関係が煩わしく感じられる」と述べられている。これは頷ける話で、日本の教会(特にプロテスタント)は内に閉じ、良くも悪くも「アットホームな教会」という雰囲気がある(気がする)。隣人との密接な交わりは大切なことだが、それがかえって人々を教会から遠ざけてしまうとしたら残念なことだ。
読了日:5月5日 著者:佐藤優
イスカリオテのユダイスカリオテのユダ感想
聖書を読み始めた頃はユダ贔屓でカイン派的な見方をしていたものだが、ユダは考えれば考えるほど、読めば読むほど分からなくなった。『駈込み訴え』『ユダによれば』を愛読し、本書では『ユダの弁護人』やインゲボルグ・ドレーウィッツの詩に心惹かれるあたり、私はユダに関しては文学の方が向いているのかもしれない。
読了日:5月5日 著者:
バチカン・エクソシストバチカン・エクソシスト感想
かつてのユダヤ社会では、病は罪深さの証であると考えられ、病人は疎外されていた。イエスによる治癒の奇蹟は、声をかけ、触れて受け入れることで彼らを救う、精神的なものであった……とする説がある。現代まで続く悪魔祓いも、効果としてはこれに近いものなのではないか。但し最終章に触れられている通り、気軽にこれを行ったり、長期化させたりすることは、被術者にも危険を及ぼす可能性があるため避ける必要があると思う。
読了日:5月6日 著者:トレイシーウイルキンソン
新装版 ムーミン谷の彗星 (講談社文庫)新装版 ムーミン谷の彗星 (講談社文庫)感想
ムーミン第2弾。どんよりと重たい不安がのし掛かってくるような雰囲気のある作品で、どうにもできない巨大な脅威がゆっくり、しかし確実に迫りくる焦燥感に追い立てられる心地を体験した。最近までパペットアニメを上映していたのに、観に行けばよかったなあ。売店での勘定の辺りがよく分からなかった。 ところで、前作「洪水」とはずいぶん登場人物の雰囲気や言葉遣いが変わったと思ったら、訳者が違った。ちょっと叫びすぎ、どなりすぎな気がするが、ニュアンス的にどうだろう。
読了日:5月8日 著者:トーベ・ヤンソン
後世への最大遺物・デンマルク国の話 (岩波文庫)後世への最大遺物・デンマルク国の話 (岩波文庫)
読了日:5月11日 著者:内村鑑三
経済は世界史から学べ!経済は世界史から学べ!感想
もう一歩踏み込んで欲しいところで章が変わってしまい、物足りなく感じることが多かった。「糖尿病の患者が大食い競争に参加したようなもの」「病人がダイエットをするようなもの」など喩えが秀逸。
読了日:5月11日 著者:茂木誠
マックス・ヴェーバー入門 (岩波新書)マックス・ヴェーバー入門 (岩波新書)感想
『プロ倫』を読む前の入門として。 ヴェーバーの主張は西欧の近代的合理主義の素晴らしさではなく、その成功の故に合理主義は限界を迎えるという点にあった。ヴェーバー研究者の多くがキリスト教を受容した者だったため、先有傾向によってヴェーバーが合理主義の成功に大きく貢献したプロテスタント的精神を賛美しているのだと思い込んだのが、長年の誤読の原因だった。
読了日:5月16日 著者:山之内靖
世界史の極意 (NHK出版新書 451)世界史の極意 (NHK出版新書 451)感想
具体例を挙げつつ、歴史を多方向から眺め「目に見えない世界」にまで思考を広げることが勧められており、とても読み易かった。引用されているイギリスの歴史教科書は是非読んでみたい。しかし「イスラムのなかで、ムハンマドは最初で最後の預言者であり、ムハンマド以外に預言者はいません」(204)という記述は謎。確かに最後の預言者はムハンマドだが、総勢二十数名ではなかったか。私はクルアーンを読んだことがないが、佐藤氏は他の著作で邦訳の紹介もしていた気がする。私が文脈を読み違えているのだろうか?
読了日:5月17日 著者:佐藤優
哲学の原風景―古代ギリシアの知恵とことば (NHKライブラリー)哲学の原風景―古代ギリシアの知恵とことば (NHKライブラリー)感想
ソクラテス以前のギリシア哲学者について、平易な文章で説明されていて興味深く読めた。終章で紹介されているギリシア哲学の「論理性」を成立させた三要素が、ことごとく現在の日本とは正反対なのが面白かった。そんな国民性を気に入っているような、残念なような……。押さえるべきポイントを掴み切れたかというと、やはり全くの実力不足なのを痛感する。類似の書籍を読むときにはこの本を参照していきたい。
読了日:5月20日 著者:荻野弘之
哲学思考トレーニング (ちくま新書 (545))哲学思考トレーニング (ちくま新書 (545))感想
身近で分かりやすい例を挙げての各主義の紹介や、議論におけるあるある話、読者に投げかける疑問など、飽きずに読ませる様々な工夫がされていた。特に前半、デカルトのあたりはかなり面白かった。 確かに最終的には「結局、何がどうだったの?」という感想を抱かずにはいられないが、このように思考するのが正しいという答えは存在しないし、それを決めようと試みること自体がこの本の主旨とは対立するのだろう。
読了日:5月25日 著者:伊勢田哲治
ギルガメシュ叙事詩ギルガメシュ叙事詩感想
歴史の授業の最初の最初で習ったギルガメシュ叙事詩。あんなに古い物語が、虫食いで日本語訳とはいえ実際に読めるなんて感慨深い。「ノアの箱舟伝説に影響を与えた(と思われる)洪水物語が登場する」と教えられたので、てっきりギルガメシュ本人が洪水を乗り越えるのかと思っていたのだが、違った。
読了日:5月30日 著者:

読書メーター