始めたてのドイツ語がたのしい

今年の四月から大学でドイツ語を履修しています。あのイカつい字面と子音の響きが大好きで高校生の頃から憧れていたので、やっとという感じです。

第二外国語を決めた頃には「ネイティブの発音だから美しいのであって、自分が辿々しく真似たところで理想から遠すぎて不快。それに万が一難しすぎて嫌いになるようなことがあったら、二外に選んだ自分が許せなくなる」なんて理屈っぽく言っていたくせに、結局我慢できませんでした。


How German Sounds Compared To Other Languages || CopyCatChannel

↑私の周りでも話題になりました。ステレオタイプと悪意(だがきっと愛も)ある誇張に満ちています。が、やっぱり、好き。(ごめん)

 

昨年日本で上映された映画「帰って来たヒトラーも、映画自体が面白いのが半分、ヒトラー風の語気激しい演説含め魅力的なドイツ語をたくさん聴けるのが半分、とにかくいたく気に入ってしまい、授業終わりにダッシュして四週連続くらい観に行ってました。

 

帰ってきたヒトラー(字幕版)

先日、須賀しのぶの『また、桜の国で』を読み、ナチズムに(プチ学問的)興味を注いだあの頃を思い出し……

そういえばこの頃アレ読んでないな、と『帰ってきたヒトラー』の文庫本を読み直し始めたところです。

そこで生後三ヶ月のドイツ語知識が役に立ち、ふふっと笑えたことに衝撃を受けたので共有します。

「まあ。でも、ハンディ(携帯)はどうしました?」
「知るものか?ヘンディのことなど!そのヘンディとやらも職業訓練の場を解雇されて、裁判沙汰を起こしているにちがいないぞ!」
帰ってきたヒトラー 上』p.105

習いたてホヤホヤの語彙、Handy!! 先生曰く「エセ外来語」

ほとんど規則通りで発音と綴りが一致するドイツ語ですが、携帯電話を意味するこの語は違います。

発音は実質"händy"で、aはアの混じったエの音です。

和訳では「ハンディ」となっていますが、受付嬢は発音上「ヘンディは?」と尋ねたんですね。それで携帯電話を知らないヒトラー「ヘンディって誰だよ」となるのも無理ありません。

 

こういう言語に依存するユーモアは翻訳が難しいですよね。

単行本にはありませんが、文庫版には文中のヒトラーネタの解説が原注として載っています。(ジョークを言った本人から丁寧な解説を受ける申し訳なさがあります)

でも訳注はないのです。カッコで補足したから察してね、という感じ。

ヒトラーが直前に観ていたTV番組のつまらさにイライラしていたおかげで、どうやらこの「ヘンディ」は人名らしいぞ、と我々日本人も確信を持てるわけで、ありがたい限りです。

そういえば映画版ではこういうネタを観た覚えがない。観た当時の自分としてはありがたかったのでしょうが、今は少し残念です。

帰ってきたヒトラー』 は原作・映画ともに本当に優れた作品なので、今度もっと何か書きたいです。いつか原語で読んでみたいなあ。夢のまた夢、トラウム・フォン・トロイメ……

 

 

ところで今、スマホはドイツ語でなんと言うのか疑問に思って調べたら、

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Smartphoneでした。

telephoneはTelefonなのに!!

ひょっとしたらこれ、日本人がスマホスマホと言うほどには日常的な単語ではないのかしら。それこそ、私たちが「スマートフォン」と略さずに言う時のような、携帯端末のある一形態を指す言葉なのかもしれません。

今度先生に聞いてみます。

 

 

ちなみに、明日がドイツ語の試験なので現実逃避にはてなブログを開設しました。どうぞよしなに。

フォントロイメは当然デタラメです。